【感動必至】やさしい気持ちになれる素敵なヒューマンドラマ小説5+2選!
すてきな映画で感動するのも良いけど、たまには活字の世界にどっぷり浸かって自分の頭のイメージを膨らませながら感情を高ぶらせる。
本の魅力はそこにありますよね。映画の2時間では詰め込みきれない伏線やストーリーがぎっしり詰まっているのが本。
ぼくは映画化された作品でも、必ず原作の本も読むタイプなんです。
本でしか味わえない人間ドラマの名作をご紹介します。どの作品もマジで感動必至です。心の中がデトックスされる気分になれること間違いなし!
涙が溢れるヒューマンドラマ小説を一挙紹介!
①太陽の子
ぼくの大好きな作家、灰谷健次郎さんのベストセラーの一冊。
この本を挙げずして、ヒューマンドラマ小説は語れません。
ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。
初めてこの本を読んだときは確か中学生くらいだったと記憶しています。
心の病気であったり、戦争、沖縄のこと。そしてやさしさとは何か?ということを未熟ながらも考える機会となって、初めて活字で涙が止まらないという経験をした本でした。すごく良い本です。
②兎の眼
「太陽の子 (角川文庫)」を読んで、すっかり灰谷健次郎さんの温かい文章の虜になったぼくが、次に手にしたのが「兎の眼 (角川つばさ文庫)」でした。
大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとしない一年生・鉄三。決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合いの中で、苦しみながらも鉄三と向き合おうと決意する。そして小谷先生は次第に、鉄三の中に隠された可能性の豊かさに気付いていくのだった…。学校と家庭の荒廃が叫ばれる現在、真の教育の意味を改めて問いかける。すべての人の魂に、生涯消えない圧倒的な感動を刻みつける、灰谷健次郎の代表作。
灰谷健次郎さんが描く、ひとりの先生とひとりの生徒の人間ドラマ。
感動ドラマによくある設定ですが、灰谷さん独特の心と心のふれあいが、それはもう温かな言葉選び、そして表現で、読んでいてとても心地がいいんです。
この本を読んで、励まされた人はおそらくぼくだけではないはずです。教育について色々と議論されている昨今だからこそ、この本から学べることも多い気がしますね。
③路傍の石
ヤバい、これ表紙見ただけで涙腺がゆるむ。。。
実は、先ほど紹介した2冊はカバーがリニューアルされており、ぼくが当時読んだ本のカバーとはだいぶ変わっています。ですが、「路傍の石 (新潮文庫)」は当時のまま。
こうして見るとやっぱりカバーって大事ですね。カバーだけでなんか感慨深くなってしまいます。
極貧の家に生れた愛川吾一は、貧しさゆえに幼くして奉公に出される。やがて母親の死を期に、ただ一人上京した彼は、苦労の末、見習いを経て文選工となってゆく。厳しい境遇におかれながらも純真さを失わず、経済的にも精神的にも自立した人間になろうと努力する吾一少年のひたむきな姿。本書には、主人公吾一の青年期を躍動的に描いた六章を“路傍の石・付録”として併せ収める。
ひとりの幼い少年が、たくさんの苦労を経ながらも一生懸命、そして前向きにひとり立ちしていくまでを描いた作品。
どんなつらい境遇にあおうが、どんな不幸が襲って来ようが、決してめげずにどこまでも真っ直ぐに自分らしく生きていく姿はベタですが感動しますね。
ぼく、こういう泥臭い物語が大好物なもので…。
④岳物語
これ!!超名作!!
もう親子愛の名作といえば、絶対にこれ!笑えて、泣いて、すごく人間くさい小説なんです。
山登りの好きな両親が山岳の岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思いでそれをみつめる「おとう」…。これはショーネンがまだチチを見棄てていない頃の美しい親子の物語。
男の子って、ほんとにこの小説の通り単純なんですよね。
趣味にひたむきで、それ以外のことは全く関心がなくなって、没頭して…ね。
この小説の影響で釣り好きになった人は絶対に少なくないでしょう。父親と息子のなんだか男の単純さが前面に出てるけど、どこか「うんうん」頷きながら読んでしまう。そんな作品です。
⑤続・岳物語
名作の続編も、やはり名作でした。
「もしドラ」から「もしイノ」を出したどこかの誰かさんのように、儲けたいだけのシリーズ化ではないことを保証できる作品です、これは。
シーナ家の長男、岳少年。オトコの自立の季節を迎えている。父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに岳は父の体を持ち上げたのだ。ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずくシーナおとう。カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
続編は、友情がテーマになっています。男の友情ってベタベタで良いんですよね。
子供時代の主人公、岳くんを最初の作品で読むと、不思議と感情移入してしまいます。そんな子供時代から、少し大きくなった岳くんを描いているのがこの続編。
友情によるいろんな感情の交錯が、岳くんの素直な性格でわかりやすく描写されていて、童心に戻ったかのような感覚で読めちゃいます。
番外編:ドラマ・映画化された感動小説も!
①半落ち
映画化されている小説ですよね。ぼくは小説のほうが断然好きです。
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの2日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは――。
オチに進む前に、少しグダグダが引きずるところもありますが、クライマックスで「半落ち」ってそういうことか!ってなりますよね。
②流星ワゴン
ドラマ化された一冊ですね。ぼくは俳優の香川照之さんが大好きで、ドラマも観ましたね。
死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして――自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか――?
この作品も、父親と息子のすてきな親子愛を描いた感動作ですよね。親子愛はほんと泣く。。
ヒューマンドラマ小説はビジネス本や自己啓発本、またノウハウ本を読む合間におすすめしたい
ぼくは普段の読書量として圧倒的に多いのは、ビジネス本だったり心理学・社会学系の本だったりします。
でも、ずーっとそういうジャンルの本ばかり読んでいると、頭でっかちになっちゃうんですよね。すごくタメになるし、こういうジャンルも大好きなんですけど、やっぱり活字のやさしさが違うというか。
たまに、クールダウンで温かみのある活字を挟むんです。
そうすると、泣けるせいか、すっごく頭の中がスッキリします。驚くほどに。そして、またビジネス本に向かうモチベーションも湧くんですよね。
ぼくは、読書そのものが大好きで、本はずっと読んでいられるのですがヒューマンドラマ小説ほど癒し効果のあるヒーリングアイテムはないと思っています←
今日挙げた小説は、ぼくが学生時代に読んだ思い出深い作品であり、今でもKindleに入れて持ち歩くほど宝物のように扱っているものばかりです。
ストレス発散や心のデトックスをしたい方には、すごくおすすめできる作品なので、ぜひぜひ読んでみてください。